英語でキャリアアップをしたい人いますか?
わたしも、英語でキャリアチェンジしたいと思っていました。
元々は120%日本語の図書館司書でしたが、通訳案内士になって今年で6年目です。
ということで、今回は英語転職について、お話しします。
英語でキャリアアップするとは【司書から通訳案内士になった人の場合】
英語でキャリアアップするとは、なんて大それた響きになりますが...
司書から英語でキャリアチェンジ
司書からキャリアチェンジして、通訳案内士になりました。
日本語漬けで働く司書から英語を使う通訳案内士へ、「異業種への転身」と思われますか?
ですが、自分の中で司書と通訳案内士には相容れるものが数多くありました。
両者には、「言語を用いて行う仕事」という大きな共通点があるからです。
司書とガイドの重複点
- 言葉で説明する
- 組み合わせを考える
- 人と何かを繋ぐ
- 各人に適したサービスをする
- 人前で演じる
具体的には、下記のようになります
共通点&差異 | 司書 | 通訳案内士 |
言語を使用する | 日本語 | 英語 |
何かを研究・説明する | 図書館や本の内容について(世の中に存在する全ての事柄が主題) | 観光地や社会事象について(世の中に存在する全ての事柄が主題) |
組み合わせを考える | 利用者に適する本 | 旅行者に適する観光 |
人前で演じる | ブックトーク、ストーリーテリング、読み聞かせ | ガイディング |
原稿や台本を作成する | ・ブックトーク台本 ・オリエンテーション原稿 |
・ガイド原稿 ・旅程案・計画 |
人と何かを繋ぐ | ・レファレンス ・図書館整備 |
旅行や通訳案内 |
仕事概要 | 専門職だけどサービス業 | 専門職だけどサービス業 |
・ブックトーク…あるテーマにそって複数の本を順序だて紹介すること
・ストーリーテリング…お話や物語を覚え自分の言葉で語って聞かせること
・レファレンス…利用者が目的に応じ求める本を図書館員が探して提供すること
いかがでしょうか。
司書と通訳案内士には、意外と整合性があると思いませんか?
それでいて、表に記した内容は、司書と通訳案内士の「差異」と受け取ることもできます。
同じ軸に沿いながら、業務内容に程よく相違がある点も、自分には遣り甲斐がありました。
前職で経験していない領域で挑戦し、成長やスキルアップできる余地があると思えたからです。
英語は目的ではなく手段
英語でキャリアチェンジと言うと、人生が180度変わると考える人もいるかも知れません。
ですが実際は、英語を用いるのは相も変わらずの自分自身であり、語学は元々あった自分の能力を少しずつ拡張するための手段というのが妥当なところです。
「英語を話す」ことに対して過剰な憧れを抱き、途中で続かなくなる人が多いのは、語学を手段ではなく目的とはき違えたせいでは無かったでしょうか。
大事なのは、語学を抜きにして尚、自分に何ができるのかということです。
今あるスキルを踏まえた上で、英語力を伸ばしていく気概があれば、英語転職は実現しやすくなります。
わたしは、自分の経験を通じてそれを実感しました。
英語でキャリアチェンジしたくなったら
キャリアチェンジを英語で...できることなら叶えたいですね。
キャリアアップの土台を築く
しかしながら、英語転職は誰にとっても容易なことではありません。
今あるスキルを活かしてキャリアアップするには、英語以前に土台となる経験が必要だからです。
わたしは、前職では日本語と向き合う仕事の機会に多く恵まれました。
そして諸事情あり、自己研鑽として英語も徐々に話すようになりました。
気がつけば、いつしか司書の経験を踏まえ通訳案内士になっていた次第です。
あなたが今20代であれば、いったんは日本語の職業経験を挟み、後に英語でキャリアアップすることもあり得ると思います。
(その間は必ず本気の語学習得を怠らないでください)
あなたが今30代で、既に会社員の経験があるならば、それを土台に英語転職を実現することは可能です。
職を変えることで新たな対人関係が生まれ、今いる環境とは違う成長を成し遂げることもあるかもしれませんね。
足掛かりとなる語学力があって、現状に物足りない人は、キャリアチェンジに挑戦してみてはいかがでしょうか。
(求人票によると、英語を話す会社員に求められる基準は概ねTOEIC800点前後です)
土台を踏まえ英語転職
20代、30代で英語力と会社員の経験が既にあれば、キャリアアップは更にしやすくなります。
英語転職というと世間的には、「自分の夢を叶えるもの」「憧れの職に就いて得られる幸福」といったイメージで語られがちです。
けれど、自分の範疇を外れた所から訪れる幸福も時には存在します。
天職あるいは適職というのは案外、したい仕事(夢や憧れなど自分の想定内)よりも、外からやって来る仕事(自分の想定外に人から求められる仕事)の中に、存在するのではないでしょうか。
自分に関しては、通訳案内士という職業がそうなのかも、と思います。
わたしは、この職業に漠然と夢や憧れを抱いたことは一度もありません。
語学を習得する中で偶然に見つけた仕事であり、自分にとって必ずしも最初から目指していた地点というわけでも無かったからです。
「やや難しく感じるけれど、本気で努力すれば手が届くかも」と思える何かに挑戦し続けた結果、辿り着いたのが通訳案内士でした。
自分なりにプロの世界に身を置き、当初は予期していなかった経験もできました。
キャリアチェンジに際しては「この要件が満たされれば大丈夫」といった軸に沿えば、より高い充足感を得られると思います。
わたしの軸は、以下の3点です
- 言葉を使って説明する
- 組み合わせを考える
- 創造性が発揮できる
この3点が満たされる仕事であれば、業界・職種は問わない、ということで司書も通訳案内士も、自分にとっては同じ線上です。
将来的に今の職を辞めることがあるとしても、上記の軸に沿う何かを一生続けることだけは確信できます。
現状に関しては、尊重したい軸に沿いつつ過度な期待が無かった分、少しくらい大変でも許容範囲ということで、今も続いています。
さて、あなたにとって最も大切にしていきたい軸とは何ですか?
その軸に沿って、この先どういう風にキャリアチェンジしますか?