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通訳案内士と沖縄の離島観光【石垣島と宮古島】

通訳案内士と沖縄の離島観光【石垣島と宮古島】
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今回は、沖縄で通訳案内士が離島を下見観光した時の話です。

通訳ガイドという職についていなければ、沖縄離島へのひとり旅なんて

全くもって、あり得ないことでしたが...

回を追うごとに、大抵の観光地(一人旅ではあり得ないスポット)には一人で行けるようになりました。

何かの参考にでもなればと思い、こぼれ話を下記に共有します。

※写真はイメージ画像で失礼します。

通訳案内士と沖縄の離島観光【石垣島と宮古島】

通訳案内士にとって沖縄の離島とは?ある日突然にガイド依頼がやって来そうな、そんな恐れがある場所でした。

沖縄には国際クルーズ船が入る港も複数あり、九州で稼働する通訳ガイドにとっては外せない観光地ということで、行かれた方も多いと思います。(すべてコロナ以前の回想です)

通訳ガイド沖縄の石垣島へ

コロナ以前の話になりますが、沖縄で通訳ガイドが外せなかった離島といえば、石垣島です。

わたしは、石垣下見は2泊3日を見込んで、ホテルは2日分手配しました。

タクシーを使うなら1泊2日で大丈夫な気もしたのですが、沖縄旅行には時間を要します。

全て周れなかった場合の二度手間は避けたく、思い切って2泊3日で準備しました。

計画していた旅程は大まかに以下の通りです。

石垣島(沖縄)下見の旅程

・1日目 午前中は石垣島でタクシー観光 午後は竹富島でバス観光
・2日目 石垣島内を自由行動で周遊(1日目の予備日)
・3日目 石垣島にて朝から半日観光(団体バスツアー)

通訳案内士の下見旅行というと、通訳ガイドさんによっては自家用車やレンタカーで効率化する方もおられます。

わたしの場合、知らない土地での運転は気が進まず、観光地の下見は公共交通利用です。

石垣島については、路線バスで全て周るには無理があり、経費はかかるものの、観光タクシーを部分的に利用しました。

割高になっても、地元のガイドさんの案内が聞けたり、タクシーの運転手さんから情報収集ができたりと、現地ツアーには利点もたくさんあります。

というわけで、石垣島では初日をタクシー観光、中日を予備日、最終日をバス観光としました。

石垣島から竹富島へ

沖縄の石垣島ですが到着日の午前中にタクシー観光、午後はフェリーで近くの竹富島へ移動し、そこで下見観光でした。

島内の移動は車か自転車が無いと不便ですが、現地のバスツアーがあり(要予約)わたしは予約していた観光バスで竹富港から島内を回りました。

バスの運転手さんが簡潔に車窓案内もして下さり、快適でしたよ。

ただ一つ驚いたことに、その日は利用者がわたし一人でした。

マイクロバスの正面に、氏名入りの大きなネームプレートまで貼って下さっていて、やや気恥ずかしかったです。

(どこかの浜で、「バスだバスだ!港まであれで戻れるんじゃない?!」と歓び勇んだ通りすがりの家族連れが、「いや待て。○○様って書いてあるよ」となった時が最高潮に気まずかった。シャトルバスと勘違いされたという...)

お目当ての星の砂浜では、運転手さんによる星砂の探し方レクチャー付きでした。

「浜で星砂を見つけると幸福になれる」と、いかにも女性が喜びそうな逸話も教えて頂けました。

けれど、教わった通りにしても全く見つからず、必死の形相で星砂を探してしまいました。

趣味の旅行なら星砂が見つかろうが見つかるまいが正直どうでも良いのですが、いつか自分が星砂の探し方をレクチャーする立場になるかもと思えば、コツをつかむべく真剣になります

通訳ガイドの下見とはお知らせしておらず、星砂探しに没頭する女一人旅(観光バス貸し切り状態)に、運転手さんは「どんだけ幸福になりたいんだよ」と怖かったことと思います。

ツアーの最後には水牛車にも乗ることができ満足でした。(旅程に水牛車も含まれていた)

これまた「水牛車に一人ってどういうこと」と運転手さんは恐れ慄いたことでしょう。※水牛車は他の観光客と相乗りでした。

※石垣島、西表島、波照間島の位置関係。竹富島は石垣島の近くにあります。

勢い余って波照間島

ところで、石垣島の下見旅行ですが、1日目にタクシーで目当ての場所をあっさり見終わっていました。(下見に熟達しており、あり得ないスピードで完了)

そこで2日目の予定がぽっかりと空き、急きょ石垣島から日帰りできる別の島を探しました。

そしてたどり着いたのが波照間島です。

幸運なことに波照間でも港発着の観光ツアーがあり、それを利用しました。

前日の夕方に電話で問い合わせ、ギリギリ滑り込みで予約完了。(でも波が高くて催行中止になることも結構あるとか)

参考までに、石垣島から日帰りできる島として他には西表島などがあります。

西表島だとマングローブ林でアクティビティ中心の観光となるため、さすがの自分も一人では厳しいと感じ、波照間島に行くことにしました。

波照間でも、運転手さんの車窓ガイドつきで島内をぐるりと一周でき快適でしたよ。

その日は意外なことに、一人旅がわたしを入れて3名もいました。

他にはご夫婦が一組で合計5名にてのマイクロバス観光です。

うち一人は台湾から来た女の子で、なんと日本語が分からないとのことでした。

バスの出発時間って何時ですか?と身振り手振りで聞かれたことをきっかけに、英語での会話が始まり楽しかったです。

  • その女の子とは翌日、石垣島のバスセンターで、偶然に再会という嬉しいハプニングもありました
  • たわいない会話をして、じゃあねといった感じでお別れしましたが、旅の途中に予期せず遭遇する人とのふれ合いって心温まります

また、石垣島のバスツアーでは、別の台湾人女性(一人旅)がおられ、その方も日本語が分からないとのことでした。

食事もお一人様グループで同席だったので、英会話で交流し、それも懐かしい思い出です。

沖縄の宮古島で通訳ガイド下見【離島観光の珍道中】

ところで通訳案内士で沖縄の離島観光(下見旅行)といえば、宮古島にも行ったことがあります。

宮古島は夕方に到着し、2泊3日で到着翌日からの観光となりました。

タクシーの運転手さんもいい味出しており、宮古島も何かと印象に残る離島でした。

沖縄の宮古島と通訳案内士

通訳ガイドで沖縄の下見をするなら、宮古島も外せません。

石垣島と同じく、島内での公共交通のみ移動は不可能に近く、宮古島でも団体ツアーと観光タクシーの両方を利用しました。

旅程は大まかに下記の通りです。

宮古島(沖縄)下見の旅程

・1日目 夕方に到着 ホテル近くのスーパーでお土産探し
・2日目 宮古島を周遊するコースで終日の団体バスツアー
・3日目 朝から昼過ぎまで観光タクシーで残りの主要地へ

宿泊したホテル近くのスーパーは日本で全国展開している大手スーパーでしたが、品揃えに沖縄感があふれており、楽しいお土産がたくさん見つかりました。

宮古島2日目(団体バスツアー)

さて宮古島の2日目は団体バスツアーに参加しました。終日かけて島の主要地をめぐるコースで、効率的に宮古島を下見旅行というわけです。

宮古島には冬のオフシーズンに行ったのですが、当日は地元の人も珍しがるくらい温かな良い天気でした。

冬の宮古島なんて海の青さも何も無いだろう、と何の期待もしていなかったのに、晴天で海も拍子抜けするほど青かったです。(これぞ旅の醍醐味ですね)

途中で暑くなり着ていたセーターを一枚脱いだほどでした。

けれど団体ツアーのみだと、下見したい場所を全てカバーしきれず、翌日は観光タクシーで残りのスポットを訪れました。

宮古島の3日目(タクシーで下見)

最終日は予約していた観光タクシーで、ホテル発~空港着の周遊ツアーです。

  • そのタクシーで、時間めいっぱい下見できれば問題なしの予定だったのですが...運転手さんがおもてなし精神にあふれる方で、しきりと激押しの観光地をおすすめして来られます
  • 困ったと思いつつ「時間が足りなくなるので、今回は結構です」とお断りしかけたのですが、「時間なら大丈夫だから」と強くおすすめされ、断り切れませんでした

ご年配のベテラン運転手さんで、南国特有のほんわかした雰囲気が憎めない方でした。

「運転手さんから予定とは違う観光地に連れていかれた」と会社にお客さんから連絡(憤慨)されたことがある、と無邪気に語っておられたのが面白かったです。

そして連れて行って頂いたのが、「三角点」という絶景スポット(インスタ映えスポットとして口コミで人気。アクセスが不便で危険なので大々的に宣伝はされない)でした。

この日も前日と同じく冬にしては良い天気で、海の青さが至る場所から楽しめました。

下見の予定が無かった場所に連れて来られ困った、とわたしも内心は困惑していたのですが...

三角点の絶壁から眼下に広がるマリンブルーを目にしたとたん、運転手さんへの感謝の気持ちでいっぱいになりました。

「天気が良くてすごく運が良いと、泳いでいる海ガメが遠くに見えることもあるよ」と運転手さんが言っていたのも深く納得の、壮大過ぎる眺めでした。

(その日は、海ガメは見えなかったけれど、十分に感動)

高所恐怖症なので、やや足がすくみましたが、三角点の絶景は見られて大変に幸運だったと思います。

下見下見で旅本来の楽しみを忘れかけていた心に図らずも、「宮古島まで来た!」という感覚が呼び起こされた瞬間でした。

仕事とはいえ思わぬ場所で思わぬ風景にたどり着いたり、人の温かみに触れたり、と意外な場所で意外に感動的なハプニングってあるものです。

しかしながら、おもてなし精神あふれる運転手さんは、最後の最後まで激押しの観光地をおすすめされ続け(三角点だけでは無かった...)

わたしはというと、本当に下見したかった場所を駆け足で見るという本末転倒っぷりでした。

(時間ギリギリで空港に着き、楽しみにしていたジェラートも食べ逃した)

そんな珍道中もあったよな、ということで沖縄離島にての思い出を少しお話してみました。