英語が苦手な人の特徴や理由って、気になりますよね。
理由が分かれば改善に役立ちそうなので。
当ブログ運営者は、英語の通訳案内士です。
30代から国内で英語をやり直し、後に国家資格を取得しました。
英語が苦手な人の特徴と理由について【克服すれば得意になれるかも】
「英語が苦手」という人達から時々、「得意になりたい」と相談されることがあります。
わたしも31歳まで英語を話せなかった身の上で、まだまだ改善の余地があるのですが...
じつは、あまり英語に苦手意識を感じたことがありません。(※完璧ではないです)
そこで、「30過ぎでも英語を苦手と恐れず、独学を始められた理由は何なのか?」
思いを馳せながら、「英語が苦手な人の特徴や理由」について考えます。
(すなわち下記に伝えるのは、当ブログ運営者に、あまり無かったかもと感じた特徴です。)
英単語をローマ字読みしてしまう
英語が苦手な人の特徴で、まず思いつくのは、「英語を英語らしく発音できない」ことです。
問題が起こる理由の一つですが...
「英語をローマ字のように読んでしまう」ためと考えられます。
具体的な特徴としては?
・「house」(ハウス)を「ホウセ」
・「orange」(オレンジ)を「オランゲ」
と読むなど。
しかも「orange」の発音においては、英語らしく読むと「オレンジ」より「オーリンジ」のような発音がふさわしく、そこで混乱がさらに深まります。
英語を習う前に教わったローマ字の知識がじゃまをして、切り替えが上手くいかない理由で、初めの一歩から「英語が苦手な人」になっている恐れがあります。
解決策としては
・アルファベットの読みを見直す
・発音記号を読めるよう意識する
・ネイティブ音声で確認して学ぶ
など、一見すると遠回りに見える学習法が意外と近道です。
わたしの場合、発音記号を読めるので、それが学習に大変役立っています。
合わせて、新しい語彙は、電子辞書などでネイティブ発音のチェックも、欠かしません。
英語の考え方を理解できていない
英語が苦手な人に当てはまる理由として、「英語の考え方を理解できない」といった特徴もあるかと思います。
言語には言語に特有の考え方があり、例えば日本語の場合
- 「英語を話す」
- 「海外に行く」
など主語(動く人が誰か)を省略して伝えることが可能です。
しかしながら英語だと、基本的には主語(動く人が誰か)を省略しません。
英語で「海外に行く」というと
①「彼が行くのか?」
②「彼女が行くのか?」
③「自分が行くのか?」
主体となる人を言葉で示す必要があります。
しかもその際は、日本語に無かった「動詞の変化」まで付いてくる始末です。
日本語では、自分が行く場合も、彼が行く場合も「行く」で表せるのに、英語だと自分が行く場合「go」彼が行く場合「goes」など何かと対応が必要になります。
加えて、英語には単数形と複数形の考え方もありました。
例えば「あそこに犬がいるよ」と言いたい場合、日本語なら、この表現でも正しいです。
けれど英語だと、犬の数により
・「単数形(犬=dog)」…1匹の場合
・「複数形(犬=dogs)」…2匹以上の場合
いずれかで表す必要があり、それも日本人の感覚には少し難しいところです。
今あげた特徴は分かりやすく単純化したもので、実際のところ日本語と英語の違いは、多くの場面で様々に形を変えて現れます。
そんな時、両者の考え方を区別できないと「英語が苦手」と感じてしまうかもしれません。
単純なルールは、理解しやすく慣れで解決できるので、まずは失敗を恐れず使うことです。
そこを乗り越えれば、もっと難しいルールも理解できるようになります。
英語で文を作る語順に馴染めない
英語が苦手な人の中には、「英語で文を作る語順」に悩んでいる方もおられると思います。
先にあげた通り、英語と日本語では考え方が異なり、文の作り方(語順)にも違いが出るためです。
例えば「私は海外へ行く」の日本文に対して
英文だと「I go abroad.」等とできますよね。
そこで問題になるのが日英の語順の違いです。
日本語では後に来る動詞(動きを表す言葉)が、英語だと前の方に来るため
なぜ語順が違うの?
と混乱する人もいるでしょう。
・「日本語には日本語のルールがある」
・「英語には英語のルールがある」
ということで、素直に受け入れられると良いのですが...
日本語の習慣や知識に引っ張られ、上手く切り替えられない場合もあります。
いつまでも切り替えができないと、英語に苦手意識が出るため、語順ルールはぜひとも理解しておきたいところです。
重要でない部分に気を取られ過ぎ
その他の特徴で、英語学習が思うように進まない理由としては、「あまり重要でない部分に気を取られ過ぎている」場合もあるかと思います。
具体的には
・「複数形にはなぜsをつけるの?」
・「英語と日本語でなぜ語順が違うの?」
・「英語をなぜローマ字読みしないの?」
といった、学習の本筋にほとんど関係が無い疑問を持ってしまう例です。
将来的に言語学者を目指す人であれば、その手の疑問も見過ごすわけには行きませんが、当面わたし達は単なる英語の学習者です。
英語のルールはルールとしていったん受け止める、といった大らかさも時に大切ではないでしょうか。
理解でなく暗記しようとしている
また英語の理解が進まない理由の一つに、「暗記に偏った学習」も考えられます。
単語にしても文法にしても、英語学習は一見したところ、暗記が大半と思われがちですが
というのが当ブログ「ともみろく」の考え方です。
というのは、単なる暗記だと応用が利きにくく、せっかく覚えた知識が知識のままで終わってしまう恐れがあるからです。
「この話、今ひとつ分かりにくい」と感じる人もいるかもしれないので、もう少し具体的に説明しますね。
例えば、あなたが「This is Japan.」という文を学んだとします。
日本語だと「これは日本です。」という意味です。
もしもこの文を理解なしの丸暗記で覚えたとしたらどうでしょう?
おそらくあなたは
「This is Japan.」に対して
「This is Japan.=これは日本です。」
の1パターンしか思い出せない人になります。
それに対し、「This is Japan.」の文で文法構造を理解して覚えたとしたら?
「This is Japan.」から得た知識で、他の文をいくつか作れるようになるはずです。
英語が苦手な人の理由や特徴を理解することで改善できることもある
英語が苦手な人の特徴を知ることで、改善のヒントにできるのでは?
ということで、引き続き苦手の理由について考えていきます。
良くない特徴が分かれば、直す方向で勉強もしやすくなるでしょう。
そう考えると、英語の苦手部分とは意外に克服できるものです。
文字や文を読む勉強をしたくない
学習が思うように進まない理由の一つですが、文字や文を読むのが苦痛だと、知識や理解を深めるのに苦労するように思います。
語学学習においては、単語ひとつ覚えるにしても、まずは文字を見て、大まかな雰囲気を知ることから始まるからです。
新しい文法を学ぶ時も同じで、まずは文字や文を通した学習から始めるのが基本になります。
・中には「自分は英語というと会話や音から入る」という人もいるかもしれませんが、その場合もどこかのタイミングで文字を見て理解を深めることが必要です。
・ごく稀に生まれつきの機能で、どうしても文字を読む勉強ができない、という場合を除いては、文字による勉強は避けて通れません。
(文字を読む勉強が著しく苦手な人の場合、「話す」または「聞く」勉強なら並外れて高い成果を上げることもあるようなので、そんな人なら「音声学習」が最適です。)
わたし自身は凡人ながら、文字や文を読むことには耐えられる方で、その特徴が英語学習に役立ったと実感しています。
あと当記事を、ここまで読んで下さったあなたも、文字を読むことに耐えられる人です。
物事を筋道立てて考えるのが苦手
その他、英語が苦手と感じる理由として、物事を筋道立てて考えるのが嫌いだと、英語学習もどこか躓きやすくなる気がします。
これは学ぶ英語が高度になればなる程に起こる現象で、英語は日本語に比べ論理性が高いため、日本語を母語とする人なら、誰もが出会う問題かと思います。
日本語しか話さない自分であれば、言語の特徴を隠れみのに誤魔化せた部分も、英語だと回避できなくなる場合が多いですよね。
・普段の生活で曖昧な表現に慣れている日本人には、物事の根拠を示しつつ表現する英語に、苦手意識を持つ人も多いのではないでしょうか。
・当ブログ運営者については、子供の頃から「なぜ?」「どうして?」「誰が?」「何を?」と何にでも根拠を求めて考える癖がありました。
「いつも理屈っぽい自分って嫌い」と悩んだ時期もあるのですが、それが今となっては英語に有利な特徴だったかもと思います。
「AがBだからCになる」「CがAなのはBだから」といった、きれいな論理展開が大好きな自分には、英語の考え方がとても合っているようです。
思考パターンについては、大人になってからも学べるので、「英語っぽい考え方」を意識し勉強すれば改善できます。
知識と知識を結びつけるのが苦手
なお英語学習においては、学んだ知識を別の知識と結びつける力も物を言います。
けれど、英語が苦手な人の中には、学んだ知識を別の知識に結びつけるのが苦手な人も多い気がします。
例えば、あなたが「This is a pen.(これはペンです。)」という文を勉強するとしましょう。
この文、一見したところ単純に見えますが、じつは英語の特徴が色濃く詰まった一文となります。
というのも、この例文を起点に
・質問の文(これはペンですか?)
・否定の文(これはペンではありません。)
・所有の文(これは私のペンです。)
を始めとする、様々な文が作れるからです。
日本語にはない特徴で「冠詞(aやthe)」について知るヒントもここにあります。
『これはペンです』なんて意味のない文は、実生活で使う場面が無いのでは?
と学習の本筋とおおよそ関係がない疑問に気を取られ、英語習得のヒントを見落とす人は意外と多いはずです。
土台となる日本語の力が足りない
それから「英語が苦手」というと、あたかも「英語だから苦手」のイメージになりますが、実のところ「そもそもの日本語力が足りていない」という疑いもあります。
一言でいうと、「日本語で言えないことを外国語で言えるわけがない」というわけで、これは誰にとっても納得がいく理由ではないでしょうか。
特に「自分は日本語で何かをスッキリ説明するのが苦手」という人は要注意です。
ただし英語の上級者になると、「英語でスッキリ語れる話題が日本語だとなぜか表現しづらい」という逆転現象も時として起こるようで、語学とは本当に奥が深いものです。
とはいえ、学び初めのうちは、土台となる母語力が重要なことに変わりはありません。
いくら英語が上手くなりたいからといって、英語ばかりに気を取られるのではなく、日本語でも考える力を深めておきたいですね。
新しい言葉に出会う喜びが少ない
最後に「英語が苦手」と感じる人に最も必要なもの、それはつまり「新しい言葉と出会う喜び」と当ブログ「ともみろく」は考えます。
語学学習というと、常に単語や文法を学ぶ必要に迫られ、知らない語彙や表現に出会うたび絶望する人もいるかもしれません。
・学んでも、学んでも一向に終わる気配は無く、たとえ中級から上級レベルへ進んでも新しい言葉との出会いは一生涯無くならないでしょう。
・そんな時、ふと自分の無力感に苛まれたりもしますが、思えば未だ学びの余地があるということは、それだけ成長の可能性もあるということです。
どうしても英語が話せるようになりたいと思えばこそ、絶望している暇などありません。
新しい言葉との出会いを楽しみつつ、日々の学びを諦めさえしなければ、何かしら進展はあるはずです。
・わたしなら、知らない言葉にたくさん出会った日は、一瞬だけ落ち込んだとしても「こんなにも覚えなければならない」と悲しんだりしません。
・「未だこんなに新しく学べることがある」と、むしろ喜んでしまいます。
こんな感じで、新しい言語と出会う喜びに、あなたは向き合って行けるでしょうか?
大変かもしれないけど、まあやってみてもいいか、と思えるなら...
きっと大丈夫だと思いますよ。