通訳ガイド

日本の文化に外国人が驚くのでわたしの方がはっとしたこと

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外国人が驚く日本の文化といえば、あなたは何を想像しますか?

普段から日本に住んでいると日本文化の独特さって、なかなか気づきにくいですよね。

 

ともみろく
ともみろく
というわけで今回は、外国人が驚く日本の文化について伝えます

 

当ブログ運営者はご依頼に応じて稼働する通訳案内士です。

過去にご一緒した外国人のお客様を通じて、日本文化を再発見してきました。

日本の文化に外国人が驚くのでわたしの方がはっとしたこと

外国人のお客様とご一緒していると、日本文化を独自の視点で見ておられ、日本人のわたしの方がはっとすることがあります。

外国人の目には日本の文化ってこんな風に映っていたの?いうことで、特に印象的だったエピソードをご紹介します。

通りがかりの人が親切で感動

外国人が驚く日本の文化といえば、「人が礼儀正しく親切」というのはよく聞く話ですね。

わたしも実際に、外国人のお客様から同じ感想を何度も耳にしました。

中でも特に印象的だったのが、「宿泊先が分からず通りがかりの人に助けてもらった」というエピソードです

その日、お客様は民泊する予定で、少し入り組んだ路地を歩いていたそうです。

ホテルの建物なら、初めての土地でも見つけやすいと思うのですが、その日の宿は住宅地の目立たないビルの一室でした。

何度探してもどうしても辿りつくことができず、ついに通りがかりの女性に助けを求めたといいます。

その人は赤ちゃんを乗せたベビーカーを押していたにも関わらず、屋外を10分以上も一緒に歩きまわってビルのお部屋を探してくれたそうです

「自分の国ではあり得ないこと!」と驚く表情で感動を語るお客様の姿に、わたしも改めて「日本文化のよさとは」と考えさせられました。

動く歩道(エスカレーター)にびっくり

日本文化というと、お茶やお花、着物など「いかにも」といった事象に気を取られがちですが、日本の現代テクノロジーも外国人に驚きをもたらすようです。

ある日のこと、とある観光地でお客様と一緒に動く歩道に乗っていました。

その歩道は途中で形を変え、エスカレーターになる仕様なのですが、機械の音声が「段差にお気をつけください」と繰り返し注意を促してくれます

その音声は人間のようだけど、どこかロボット的な、女性の声でした。

するとお客様は「一体この女性は何を話しているの?」と、外国人らしい好奇心を発揮して、平らな歩道がエスカレーターに変わっていく様子に「まるで遊園地みたい」と目を輝かせました

動く歩道と機械の音声に遊園地みたい、という感覚は、日本にずっと住んでいる自分には新鮮で、また一つ新たな視点を頂いたと感じ入ったものです。

機械化されたトイレ(ウォシュレット)にびっくり

日本文化の最新テクノロジーというと、外国人にはトイレも驚くことの一つです。

いつだったか、どこかの店内のウォシュレットにびっくりしたお客様がおられました。

・お客様は、お手洗いから顔を真っ赤にして出てきたかと思うと、大興奮のご様子でした

・自分が体験したことがどれほど凄かったのか、熱のこもった調子で語り出すと止まらなくなり、詳しい話を聞いたお連れ様グループも大盛り上がりでした

臨場感あふれる声色から、驚くも楽しくてたまらない気持ちが伝わり、「やっぱり日本のトイレって凄いのか」「それにしても、そんなに驚かなくても」と日本人のわたしが逆にびっくりしました。

旅先で日本人の団体行動にびっくり

外国人が驚く日本の文化といえば、規律正しい団体行動もあります。

これは、お客様が海外で目撃したびっくりエピソードとして、語って下さった話です。

どこかの観光地で個人旅行を楽しまれていたお客様は、日本人の団体客を乗せたバスが到着するのを偶然に見ていました。

・団体は観光地にやってきたと思うや否や、あっという間に滞在を終えて、驚きの速さでその場からいなくなったそうです

・盛りだくさんの内容で、見どころを数多くまわるツアーだったのでしょうが、日本人の団体旅行のスピード感にとても驚いたといいます

限られた時間で各地をめぐる忙しそうなスケジュールに、大変びっくりしたとのことでした。

しかしながら、「規律正しい団体行動」が日本文化に特有のよさとして、外国人の目に映る場合だってありますよね。

中には、次のような場面に驚いたお客様もおられました。

学生服の修学旅行生のお行儀のよさに感動

外国人のお客様を観光地にご案内していると、日本の修学旅行生に遭遇することがあります。

その日は観光施設の展示室で、学生服の団体と鉢合わせました。

雰囲気や制服から察するに公立の中学生だったと思うのですが、混み合う中を担任教諭に先導されながら一列で静かに見学していました。

・その光景に外国人のお客様は、「あの子達って私立の生徒さんなのかな?」と興味津々のご様子でした

・雰囲気からして「おそらく公立の生徒さんです」とお答えすると、「信じられない!」といった表情で、「あの子達ってとてもお行儀がいいと思う」と静かに感動されていました

日本人の自分の感覚からすると、担任の後について団体行動する児童生徒の姿は見慣れた風景で、特に注目すべきことだとは思っていませんでした。

ところが、外国人のお客様には、修学旅行の団体行動さえ驚きの日本文化と映ったようです。

そして言われてみれば、元気な盛りの若い人が、私語もせず制服姿で団体行動に協力する文化とは、いかにも日本かもと改めて実感しました。

外国人が驚く日本文化の独自性に日本人のわたしがびっくり

それにしても、外国人の目を通した日本文化の独自性って、本当に興味深いですよね。

お客様の独特の視点に、「外国の方ってこんなことに興味をもって喜ぶのだな」とわたし自身、驚くことがあります。

バスの運転手さんがサムライ?!(日本人のわたしが驚く)

これまでに最も驚いた外国人による日本の感想というと、わたしの場合「バスの運転手さんがサムライみたいでかっこいい」です。

一緒に路線バスに乗っていた時のエピソードで、ドライバーの車内アナウンスが、外国人のお客様をこの上なく魅了したようでした。

日本人の自分の感覚からすると、ごく普通の車内アナウンスだったのですが、ドライバーがひと言発する度に、お客様が「かっこいい」と感動されるのには本当に驚きました

お客様いわく「日本のドライバーはプロ意識が高い」「自分の国では、これほど礼儀正しくない」とのことで...

低い声で簡潔に案内する声がサムライみたい!と喜ぶ姿には、これまた自分こそが日本文化を再発見した思いでした

また別のツアーでは、路面電車のドライバーが乗客の乗降時に発するアナウンスに、興味を示すお客様もおられました。

日常に溶け込み過ぎていて、日本人の自分が意識していなかったドライバーの仕事風景ですら、外国人のお客様には興味深いものなのだと気がついた次第です。

若い人でも英語をあまり話さないと驚く

外国人が驚く日本文化エピソードとして、「日本の若い人はどうして英語を話さないの?」とお客様から聞かれたたことも、わたしにはやや衝撃的でした。

聞けばガイド無しで訪れた観光施設で、分からないことがあり話しかけたところ、従業員の若い人に英語で答えられる人がいなかったそうです。

かろうじて「英語は話せません」という英語が返ってきたそうで、お客様からすると、「年配者はともかく若者も一般的に英語を話さないのが驚き」と受け止められたようでした

国内で英語を懸命に勉強してきた自分には、他人事と笑えないエピソードですが...

お客様は「日本人はあまり英語を話さない」という印象を持たれたようで、訪問先での英語の通じなさに驚かれていました。

自動販売機に英語表記がないと聞かれびっくり

日本の中の英語といえば、「自動販売機に英語表記が意外と少ない」と、外国人を通じて気がついたこともあります。

その日はツアーで遠出して、高速道路のパーキングに立ち寄ったのですが、自動販売機の前でお客様が迷っておられるではないですか。

「砂糖なし」のお茶を買いたいけれど、「どれが無糖なのか分からない」とのことで、飲み物を選ぶのをお手伝いしました

次に利用する時も無糖のお茶を買いたいから、「商品名をメモして」と頼まれ、そういえば「アルファベット表記の名前でも、砂糖の有無までは分からないよね」と思ったものです。

緑茶には砂糖が入っていない、麦茶にも入っていない、という日本人の常識にとらわれて、見落としてしまう外国人の悩みもあると感じました。

外国人をファーストネームで呼び捨てにびっくり

あと外国人のお客様から聞いた「日本で驚いたこと」として、「外国人だとファーストネームで呼び捨てにされがち」というエピソードがあります。

これは雑談中に、「日本で最も驚いたことって何ですか?」というわたしからの質問に対し、外国人のお客様から返ってきた答でした。

通訳ガイドを初めて以来、わたしも特に気をつけていたことですが、社会人どうしお互いを敬称なしのファーストネームで呼ぶのを好まない国が、日本以外にも結構あるのです

わたしの場合、通訳ガイドでお客様と初めてお会いする時は、英語圏からのゲストでも(ご要望がない際は)どんな風にお呼びすればよいか必ず確かめるようにしています。

(※アメリカだと、敬称なしでファーストネームを呼ぶのが一般的でしょうが)

エピソードのお客様は、ヨーロッパ出身で「大人だとファーストネームで呼び捨てされると戸惑う」といい、「母国以外にも、社会人どうし呼び捨てしない国が結構ある」とのことでした

日本人どうし、適度な距離のある間柄だと苗字をさんづけで呼ぶように、通常は敬称つきの苗字で呼び合うのだそうです。

外国人というと日本の文化では、「欧米だと敬称なしのファーストネームで呼ぶことが多い」と考えがちと思うのですが、じつはそれに戸惑う外国人の方もいるというお話でした。

商品やお店のネーミングのユニークさに驚く

また日本の文化びっくりエピソードとして、横文字の商品名や店名(会社名)のユニークさも、時に話題になります。

・ネーミング段階で面白さを意図したわけではないと思うのですが、期せずして日本の商品名が、外国人にはユニークに見えることもあるようです

・お菓子や飲料、それから自動車の名前など外国では違うネーミングで流通していたりしますが、裏にはそういった事情もあったのですね

わたしも時々、外国人のお客様と楽しく話題にできそうなネーミングのお菓子を持参しては、レクリエーションやプレゼントに活用していたものでした。

こんな感じで、日常に潜む日本文化の独自性って、意外とあるものです。

今回は、当ブログ「ともみろく」の経験をもとにお伝えしましたが、あなたの身近にも見落としている「日本ならでは」があると思います。

今一度、辺りを見渡して日本の文化を探してみてはどうでしょうか。