通訳ガイド二次試験・面接の勉強法を探している人いますか?
わたしも面接については情報が少なく、不安でした。
というわけで、面接の勉強法を考え直してみました。
以下は、自分の二次試験(実際の体験)を参考に書いた記事です。
通案内士 面接のための勉強法
通訳の勉強で加点を増やす勉強法です。
通訳のメモ取りを勉強する方法
通訳案内士試験で出される通訳問題は日本語による100字程度の短い文で、時間にして約1~2分と思われます。
二次試験の面接で過去問題を見る限り「記憶できる長さなのでは」という錯覚に陥りがちです。
けれど、全てを記憶に頼って訳すのは大変危険です。
面接では緊張ゆえに、普段簡単にできることも、できなくなる恐れがあるからです。
わたしは記憶力に自信がなく、メモ取りは必須でした。
「試験官が問題を読むのを聞いているうちに混乱して通訳案内士試験に落ちた」といった事態を避けるために、面接のメモ取り方法を勉強しておくと役に立ちます。
通訳案内士のメモ取りと言っても、文字通りメモを取っていては音声に追いつけなくなります。
メモに気を取られるあまり、肝心の問題文を見失っては何にもなりません。
そこで必要になるのが「通訳のためのメモ取り術」です。
「通訳の技術」というと仰々しく聞こえますが、要するに「自分なりの略語法を作っておく」という意味です。
自分だけに分かる略語で何でも良いのですが、例として「祭り」という語がでてきたら「М」と書いたり、「富士山」という語がでてきたら「Δ」と書くなど、前もって方向性を決めておくと問題文を順序良く再現することができます。
面接日までに全てのメモ略語を考えるのは大変です。
勉強法を学び、通訳案内士試験で部分的に実践するといった形で良いと思います。
二次試験の面接でメモする語句
通訳案内士の二次試験・面接でメモを取る際、気をつける語句として「固有名詞」「具体的な数字」「日本事象に特有の語」「全体に関わるキーワード」等があります。
わたしが受けた面接では「祇園祭り」「7月17日」「山鉾巡行」等がそれにあたりました。(京都のお祭りを説明する内容の通訳問題でした。)
数字は出ない場合もあるようですが、出てきた場合は必ずメモに残してください。
通訳技法を駆使して英語の再現性を高めることで、加点も増えるからです。
その他、文と文をつなぐ接続詞も可能な限りメモしておくと良いです。
そうすれば断片的にメモしたキーワードを結びつけ、原文の意図に近づくことができます。
日→日→英でメモをヒントに通訳
面接のための通訳勉強法として、日本語をいきなり英語に訳すのを止めてみてください。
まず初めに、日本語をやさしい日本語に言い換えると良いです。
その際は、パラフレーズの考え方が役に立ちます。
パラフレーズとは、文章や語句を別の言い方に置き換えて表現する通訳技法です。
日本語の問題文→やさしい日本語→英語で訳出の手順を踏めば、難しい問題も訳しやすくなります。
やさしく言い換えた日本語を英語に訳せば、簡潔ながら意味がしっかり通る文ができます。
これは英語力というより日本語力を鍛える勉強法ですが、国内で勉強した英語で合格を目指す受験者には特におすすめの方法です。
面接で通訳案内士の合格率を高める方法
通訳案内士の二次試験面接においては、日本事象を表わす語を避けて通れません。
わたしは「山鉾巡行」という単語に当たり、一瞬考えました。
延々と悩んでいては答えられず不合格になるため、1秒で作戦を決め「お祭りの山車のパレード」といった表現に置き換えました。
これは山鉾巡行が「大きな山車を曳いて町を練り歩くもの」といった大まかなイメージが頭に浮かんだからです。
日本語の単語を英語に置き換える際は、できるだけ簡潔にすると良いです。
よかれと思って詳しく説明し過ぎると、面接の時間切れになる恐れがあります。
画像検索を活用して勉強
通訳案内士の口述試験で何かの日本語を言い当てる英語が出てこない時、イメージに置き換えると訳しやすくなります。
例えば「仲見世」はどうでしょう?
「寺社にある商店街・お土産店」といったところでしょうか。
その場合、言語よりも視覚で理解する勉強をしておくと、プレゼンテーション問題にも応用が利くと思います。
イメージはインターネットの画像検索で見ると記憶に残りやすく、おすすめです。
試しに「山鉾巡行」や「仲見世」を画像検索してみてください。
画像で思い出す勉強法なら、言葉で思い出すより自然にできます。
通訳案内士試験の面接で緊張しても、わりと実践しやすい方法です。
たとえ本番に苦しくても「落ちたくない」という強い気持ちで、勉強した画像を思い出してください。
面接に合格する通訳案内士の勉強法
面接で使う話題づくりを簡潔に
通訳案内士の面接におけるプレゼン問題は、与えられた題から一つを選んで説明をするテストです。
題を見て関連することを話しますが、英語力というよりテーマについての知識や関心が無いと話は膨らみません。
通訳案内士の一次試験に合格し、二次試験に進む受験者は一定レベルの英語力が既に備わっているものと思います。
二次試験の面接に向け、勉強時間として英語に多く時間を割くのは得策ではないと、わたしは考えます。
通訳案内士の面接時間は短く設定されており、回答に時間を費やすことは実のところ不可能です。
一つのトピックを深堀りするより、幅広いトピックを簡潔に勉強する方法が回答には結びつけやすいと感じました。
事象の背景をガイド英語で明示
わたしは、プレゼンテーションでは「日本で年末年始に行うこと」を選びました。
題から連想するキーワードを出す際、その事象の意味や由来を盛り込むよう心がけました。
たとえば、「除夜の鐘」に関連して、鐘は108回、その数字は煩悩の数、鐘を撞くことにより煩悩を振り払う、「年越し蕎麦」に関連して、その年の最後の日に食べる、長い麺が長寿を表わす...といった具合です。
年末から年始まで点在するキーワードを繋ぎ、通訳案内士風にまとめて回答しました。
全て基本的な事柄で構成し、特別に奇をてらったり難しい説明をしたわけではありません。
1つのキーワードに対し基本的なエピソードを3つ以上添えて説明することができれば、難しい語句や表現は使わなくても合格できるように思います。
(注.日本事象にひと言で対応できる通訳案内士の英単語はできるだけ多く勉強した方が良いです。上記の例だと「煩悩」「蕎麦」「長寿」など)
通訳案内士に必要な単語の勉強
通訳案内士のプレゼン用参考書として、使い慣れた単語集(日本事象に関するもの)を使った勉強法を提案します。
日本事象エピソードを集めた参考書も有益ですが、暗記(インプット)に偏った勉強法になり少し不安だからです。
覚えたことを通訳案内士の二次試験・面接ですばやく取り出すためには、思い出す(アウトプット)勉強法も実践する必要があります。
方法としては、単語集を見ながら、各語彙に対し自分で思いつく限りの解説をしてみるというものです。
そうすれば、自分に足りない知識を知ることができ、なおかつ自分の言葉で話す訓練もできます。
単語集の内容は、伝統的な事柄だけでなく今日的な話題に対応しているものが良いです。
現代日本や習慣に関する対策が甘くて、通訳案内士の二次試験・面接に落ちたらもったいないです。
初めから英語でガイド説明するのが難しいなら、日本語による説明から始める方法もあると思います。
質疑応答は自分の言葉で話す
通訳案内士・二次試験のプレゼンテーション問題と関連し、面接では幾つか質問をされます。
この質疑に対する応答は、前述のプレゼン勉強法で対策できます。
二次試験では、聞かれたことに対し何らかの根拠・由来・背景・数字などを添えて返せれば、糸口ができ会話や対話も深まるはずです。
場合によっては答を知らない質問を受けることもあるかと思います。
そんな時は諦めず必ず何かを話した方が良いです。
この口述試験には受験者の知識をはかる目的の他に、通訳案内士として就業した時の可能性を見る意味合いも込められていると思うからです。
面接官との双方向のやり取りを大切に、聴き手のことを考えて楽しく話題を繋げれば合格点に近づくと思います。
どのような感じの英語で話すと良いか分からない場合、下記の参考書が役立ちます。
著者の伊集院幸子さんは、契約会社の指名ナンバーワン通訳案内士だそうです。
第一線で活躍する通訳案内士の英語に触れられる良書です。
今持てる力を活かして合格を
通訳案内士の二次試験が近づいたら、多くのことに手を広げ過ぎない方が良いです。
これまでの勉強法を元に、自分の力を本番で発揮する方が合格率が高まるからです。
短い勉強時間で語学力を劇的に伸ばすことはできなくても、メモ取りや言い換え・暗記の勉強法を工夫することで失敗を減らすのは可能だと思います。
あと、二次口述試験の受験者の服装についても書きました。
よろしかったら、どうぞ。(実際の体験談です)
一生懸命に勉強法を考え実践することで、さらに良い結果に近づけると思います。
今持てる力を十二分に活かし、通訳案内士への合格切符を手にして下さい。